間違いやすい除籍謄本

行政書士法人IMSの冨田です。

相続手続きをしているお客様から、
「金融機関の手続きのために、亡くなった家族の除籍謄本が必要になりました」
とご依頼を受けることがあります。
このような場合、亡くなった方の戸籍が必ず除籍謄本とは限らない、ということに
留意する必要があります。

戸籍というのは筆頭者をインデックスとした書類で、
夫婦と未婚の子が同じ戸籍に入っています。
一度戸籍に入った人は、結婚や転籍(本籍を別の市区町村に移すこと)、
死亡などによってそれ以上記録する必要がなくなると
「除籍」という扱いになります。
そして、その戸籍に入っている全員が除籍されると
戸籍自体が除籍簿として扱われるようになります。
この除籍簿の写しが除籍謄本ということになります。

例えば、夫婦に子どもが3人いて、3人とも結婚した場合、
もともとの戸籍には夫婦2人だけが残っています。
その状態で夫が亡くなり、次に妻が亡くなった場合、
子どもたちが相続手続きのために取得するのは除籍謄本です。
妻が亡くなったことで、その戸籍にいる人が全員除籍されたため、
戸籍自体が除籍簿となったからです。

ところが、金融機関等が必要としているのは、「その方が除籍された謄本」ですので、
除籍謄本とは限らず、戸籍謄本のこともあります。

例えば筆頭者である夫が亡くなった場合でも、妻や未婚の子どもがいるならば、
その方の相続手続きに必要なものは戸籍謄本ということになります。
戸籍謄本を取得すると、筆頭者は従来と変わらず亡くなった夫のままで、
夫の身分事項欄に死亡年月日や届出人の氏名等が記載された上で
「除籍」の文字が大きく追加されていることがわかると思います。

人が除籍になることと、戸籍が除籍になることは別の事柄なのですが、
普段あまり戸籍に関わりのない方にとっては
「その方が除籍された謄本」イコール「除籍謄本」
と勘違いしてしまうのも無理はありません。
もしわからないことがありましたら、取得の際に窓口で相談して
適切なものを発行してもらうのが賢明です。

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