両親を呼び寄せるための在留資格は・・・

行政書士の山口です。

 

先日、東京入国管理局に赴いた際の出来事です。

審査官となにやら懸命に話をしている女性の方がいました。

近くで、用件が済むのを待っている間に、何気なく聞こえてきた会話の内容は、出身国にいる年配のご両親を日本に呼び寄せることが可能か、ということについて質問をしているようでした。

 

ご自身およびご家族は日本で「永住者」の在留資格を持っており、生活の基盤は日本にあるけれど、ご自分の国に“残してきた”ご両親のことが心配で、できることなら一緒に暮らしたい、という願いをお持ちのようでした。

 

しかし、審査官の回答は、残念ながら質問者の方が満足いくものではありませんでした。

なぜなら、原則、両親を呼び寄せるための在留資格は存在しないからです。

特定の在留資格の、条件つきでの優遇措置として可能な場合や、よほどの事情があり特別に認められた場合以外は、該当する在留資格はありません。

「家族滞在」という在留資格がありますが、この在留資格の該当者は、配偶者と子のみです。

 

弊社でのコンサルティングでも、よくお客様から、在留資格「家族滞在」でご自身の親御さんや兄弟姉妹を日本に呼びたいという質問を受けることがありますが、「家族滞在」で呼ぶことはできません、とお答えするしかありません。

配偶者または子以外の親族が日本に来る場合は、最長90日間が認められる、「短期滞在」ビザで来日することになります。

 

冒頭の女性の方は、ご両親の面倒を見る方が近くにいず、とても心配なため、日本で一緒に暮らしたい、ということを切実に訴えていましたが、審査官は、話を聞く限りでは、「よほどの事情がある」と認められる可能性は極めて低い、と答えていました。

その女性は、それでも申請をしてみる、と申請に必要な書類を教えてもらい、その場を立ち去って行きました。

しかし、審査官の反応からして、許可がおりる可能性は、限りなくゼロに近いなと思わざるを得ませんでした。

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