在留資格認定証明書の複数同時申請

行政書士の山口です。

3月もあと1週間ほどを残すのみとなりました。4月からの新年度に向けて、入学や入社のご準備をされている方々も多いのではないでしょうか。

弊社は毎年、4月に大学等に入学する留学生の方の、在留資格認定証明書交付申請のご依頼を多数いただきます。今年も、多くの留学生の申請を行いましたが、弊社としても実感し、また多くのお客様からも伺うことは、在留資格認定証明書が交付されるまでの審査期間が、例年以上に長くかかっている、ということです。

確かに毎年この時期は、多くの留学生の申請を受け、入国管理局の留学生の審査を担当する部門は大忙し、という印象がありますが、今年は例年以上で、弊社もお客様から「証明書がまだ発行されないが、どういう状況か」という審査状況に関するお問い合わせを多数受けました。入国管理局に問い合わせるも、「申請数が多く順番に対応しているので、お待ちください」という回答が多く、入国管理局としても人員を増やして対応しているが、それ以上に申請数の増加が著しい、という現状が想像できます。

そんな中、先日、入国管理局から「●●大学に入学するということで申請されていますが、同じ方の申請が別の大学から出されていて、既に証明書が発行されている」という連絡がありました。

入国管理局では、一人の方に対して、同時に複数の在留資格認定証明書は交付しません。

この知らせを受け、ご依頼いただいた大学を通じてご本人に確認したところ、併願で先に合格した大学に、入学辞退の届けをしていなかったとのことでした。既に申請を行っていた大学も、当初入学の意思表示があったため申請を行ったが、最終的な入学手続きが済んでおらず、証明書を本人に発送することができず、保留扱いとなっていたとのことです。

上述の通り、入国管理局は同時に複数の証明書は発行しないため、先に申請を行った大学か、後から申請を行った大学か、いずれか一方を選ばなければなりません。先に申請を行った大学に入学する場合は、後から申請を行った大学の申請を取り下げ、 後から申請を行った大学に入学する場合は、先に申請を行った大学の申請を取り下げる必要があります。

今回のケースでは、先の申請で既に在留資格認定証明書が発行されていたため、その証明書を入国管理局に返納した後でなければ、後から申請を行う大学に入学するための証明書は発行されません。いくら審査が完了し、証明書が発行される段階となったとしても、返納されるまで交付は保留されます。

結果的に、この方は、後から申請を行った大学への入学を決め、既に発行された証明書は、申請を行った大学から入国管理局に返納されました。

ご本人としては、後から合格が発表された大学への入学は、以前から決めていたようでしたが、入学辞退の届けがきちんとされていなかったため、通常より時間がかかる時期に、更に証明書交付までにお時間がかかる結果となってしまいました。

このように複数の機関から同時に申請がなされ、入国管理局からいずれを選択するか、という問い合わせを受けることは、時々ですが実際にあります。

外国人の方を受け入れる機関の方にとっては、ご本人の申告がないと知ることはできないかと思いますが、ご本人とコミュニケーションを取る中で判明した場合は、すぐに確認を取り、入国管理局に申請を取り下げる等の対応が必要となってきます。

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