「特定技能1号」(宿泊業)について

こんにちは。行政書士法人IMSの岩渕です。

今年の4月から運用される改正入管法について、今回は旅行業に着目してみたいと思います。

ご存知の様に、政府は12月25日に制度運用に関する基本方針を閣議決定しました。人材確保が困難な分野に限られる受け入れ業種には、宿泊業を含む14業種が定められており、業種ごとの受け入れ見込み数などを示した分野別運用方針も同日に閣議決定されています。

宿泊業の特定技能1号の受け入れは、旅館業法の旅館・ホテル営業の許可を受けた施設が対象となります。フルタイムの直接雇用、日本人と同等以上の報酬などが要件となっており、対象業務はフロント業務、企画・広報、接客、レストランサービスなどの業務が含まれます。これら業務に従事する日本人が通常行う関連業務(館内販売、館内備品の点検・交換など)に付随的に従事することは問題がありません。同じ業種の同様の業務であれば転職も認められます。

なお、従来でも、観光学科やホテルビジネスを大学や専門学校で学んだ学生であれば、フロント業務や企画・広報業務で、またマーケティングを学んだ学生はホテルのマーケティングや広報で、ITを専攻した学生はWEBマーケティングの分野で、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格をもって宿泊業分野で就労することが認められてきました。ただ、その場合でも、接客やレストランサービス、館内備品の点検・交換は単純労働とみなされ、「技術・人文知識・国際業務」のもとでは認められず、その点は大きな違いといえます。むしろ、それらの業務において、人手不足が深刻になっていたと考えられるため、2020年のオリンピックに向けてさらなる観光立国を目指す日本にとっとは、画期的な法改正と言えます。

「特定技能1号」は、家族の帯同は認められませんが、在留期間は最長5年で、「相当程度の知識または経験を要する技能」と一定の日本語能力を持つ外国人が対象となります。「相当程度の知識または経験を要する技能」の指標として、宿泊業で就労するためには、宿泊業技能測定試験に合格することが必要とされます。この試験は、各種ホテル連盟・協会が共同で設立した「一般社団法人宿泊業技能試験センター」が実施し、今後、筆記試験と実技試験が策定されます。日本語能力は指定の試験で判定されます。宿泊業技能測定試験は、国外、国内でそれぞれ年2回程度実施され、初回の試験は2019年4月に実施予定で、留学生などを対象として国内で実施されるとみられています。

前述の様に、現在「特定技能1号」で滞在する場合は、最長5年が与えられる一方で家族の帯同が認められない方針ですが、制度の定着に、この点が今後問題になると考えます。どのような就労資格で日本に滞在する外国人の方も、ある程度生活が安定した際には、「家族滞在」の在留資格で家族を呼び寄せるのが通常です。家族であれば同居するのが当然であり、外国人の方が公私共に充実した生活を送れることが、制度の定着にもつながります。

なお、宿泊業においては、「熟練した技能」を有する外国人は「特定技能2号」の在留資格を申請でき、家族の帯同が認められる予定ですが、「特定技能2号」に該当する外国人は一握りで、「特定技能1号」を申請する外国人が多数と想定されます。

規定や条件が複雑なアメリカビザの申請代行を致します。

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