交通事故を起こしてしまったら

交通事故にあったときの措置

交通事故の当事者は、道路交通法第72条により、次のことを行う義務があります。

  1. 負傷者を救護する義務
    事故で怪我人がある場合、関係者は負傷者を病院につれていくとか、救急車を呼ぶなど、必要な救護活動をしなければなりません。
  2. 危険を防止する義務
    関係者は、警察官が到着するまでの間、事故現場での第二、第三の事故防止や危険防止のために通行車両の誘導等の措置を講じなければいけません。
  3. 警察への報告義務
    加害車両の運転手は、緊急な処置が終わったら直ちに日時、場所、死傷者の数や事故の程度等を警察に報告しなければなりません。被害者からの報告も大切です。
    報告がない場合は、保険金請求のための交通事故証明書が取れなくなります。

    <<交通事故証明書>>の請求方法——–(東京の場合)
    請求先 自動車安全運転センター東京事務所
    場所 東京都府中市多摩町3-1-1 0423-65-3211
    請求方法 警察署又は交番で請求用紙をもらい、手数料を郵便局の窓口で払い込んでください。(1通600円)

その他留意すること(賠償交渉のために必要)

  1. 事故の相手の確認
    交通事故の相手は、のちの交渉相手になるわけですから住所、氏名、年齢、職業、車両番号、車の所有者等、交渉に必要な内容を確認しておくことが大切です。
  2. 負傷の程度の確認
    相手の怪我はもちろん、自分の怪我についても必ず医師の診断を受け、その程度を確認しておくことが大切です。
  3. 事故の状況の確認
    示談交渉などで不利にならないよう、道路状況や信号の表示なあどの状況を確認しておくことが大切です。また、目撃者の確認と、協力依頼も大切です。
  4. 事故関係書類の保存
    後日の示談交渉や、裁判時の証拠となる領収書、診断書、被害状況を示す写真などを保存しておくことも必要です。
  5. 保険会社への通知連絡
    保険金の支払いを受けるため、事故後60日以内の届出が必要です。

交通事故を起こした人の責任

交通事故の加害者には、一般的に次の3つの責任があります。

  1. 行政上の責任
    事故状況等にもとづき公安委員会が行う、運転免許の停止または取消の処分がります。(道路交通法第103条)
  2. 刑事上の責任
    事故により他人を死傷させた場合には、刑法第211条の業務上過失致死傷罪として、罰金や懲役・禁固が科せられることがあります。
  3. 民事上の責任
    交通事故で他人に与えた損害は、民法第709条等により損害賠償責任が生じます。

示談の時期

示談は、被害者の怪我が治ったあと又は、後遺障害の障害等級が認定されて、損害の請求額が確定してからになります。
但し、解決までの間に当座の費用が必要な場合は、休業損害等の内払いを請求することもできます。

損害賠償義務者

  1. 加害車両の運転者
    交通事故を起こした車の運転手(加害者)には、故意または過失によって他人の権利を害した者として損害賠償の義務があります。(民法第709条)
  2. 使用者
    使用者は、被用者がその事業の執行につき第三者に与えた損害を賠償する責任があります。(民法第715条)
  3. 運行供用者
    自動車の所有者、自動車を他人に貸した者等「自己のために自動車を運行の用に供する者」を運行供用者といい、人身損害に限って、損害賠償義務があります。(自賠責法第3条)
    ※運行供用者に該当するかどうかは、個別の事例について検討する必要があります。

損害賠償を請求できる者

  1. 傷害事故の場合
    原則として、被害者本人ができます。
    本人が未成年者のときは、親(親権者)が法定代理人として請求することになります。
    ※重大な後遺症害が残ったときには、父母・配偶者・子にも固有の慰謝料請求権が認められることがあります。(民法第711条類推適用)
  2. 死亡事故の場合  原則として、死亡者の相続人が請求権者になります。
    相続は次の順序になります。(民法第887条以下)
    相続の順番
    1)配偶者と子
    2)配偶者と孫 (子がいない場合)
    3)配偶者と父母 (子や孫などがいない場合)
    4)配偶者と祖父母など直系尊属
      (子、孫などの直系卑属や、父母がいない場合)
    5)配偶者と兄弟姉妹
      (直系尊属、直系卑属がいない場合)
  3. 物損事故の場合
    原則として、損害を受けた車の所有者と、所有者に損害を支払った車の借り主が損害賠償請求権者になります。

過失相殺について

交通事故で被害者にも過失がある場合には、損害負担の公平性を保つため加害者と被害者の過失割合を判断して、算定されます。

※被害者保護を目的としている自賠責保険では、被害者に重大な過失がある場合に限って損害額を減額します。

損害賠償の請求方法

損害賠償を請求する方法としては、示談交渉をおすすめします。

示談交渉

被害者と加害者が話し合いにより、賠償責任の有無、賠償金の額、支払い方法につき決定して解決する方法です。
示談交渉にあたっての注意事項
示談書作成前の措置
示談書の作成までには通常時間がかかりますが、損害金の支払いまでの間に治療費や生活費で困る場合には、次の方法をとることが出来ます。

  • 【イ】 相手方に治療費や休業損害の支払いを請求する。
  • 【ロ】 死自賠責保険に被害者請求、内払い請求、仮渡金の請求をする。
  • 【ハ】 健康保険や労災保険を利用する。
  • 【二】 裁判所に『仮払いを求める仮処分』の申し立てをする。
  • 【ホ】 各種貸付金の利用や、生活保護を申請する。

示談交渉の相手

示談交渉は、原則として加害者やその使用者又は加害者の親権者と行うことになります。
ただし、相手が代理人を立てた場合には、その代理人が当事者に代わって示談をする権限の有無や賠償金を受領する権限の有無を、委任状や印鑑証明書を入手したり、本人への問い合わせ等で確認することが必要です。
※示談屋、事件屋に注意してください。

請求資料の保管

請求金額の根拠資料として、領収書等の保存や、治療状況、休業状況、後遺症の内容や程度等を正しく知っておくことが必要です。

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