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2023.11.20Bビザ
米国での飲酒運転(DUI=Driving Under the Influence)で前科のある方の渡米について
みなさんこんにちは。
弊社では、米国滞在中に飲酒運転で逮捕歴がある方から、再度渡米するにはどうすればよいですか、というご相談をよく受けます。そこで、今日は飲酒運転(DUI=Driving Under the Influence)で前科のある方の渡米についてご案内いたします。
まずは飲酒運転(DUI)につて少し説明いたします。
米国では、飲酒運転(DUI)は、運転者がアルコールを摂取した後に自動車の運転することを規制しようとする州法において犯罪としています。従って、州によって違いはありますが、ほとんどの州においてDUIは刑事犯罪とみなされています。カルフォルニア州では飲酒運転(DUI)をどのように扱っているのかを、例として挙げておきます。以下は、在サンフランシスコ日本国総領事館のホームページからの抜粋です。
(https://www.sf.us.emb-japan.go.jp/itpr_ja/anzen_15_1013.html)
抜粋:「加州では、飲酒運転(DUI)は、自動車法(Vehicle Code)第23152~23229.1条に規定されています。血中アルコール濃度0.08%(0.8mg/mL)以上は飲酒運転となり、1回目の検挙でも6ヶ月の免許停止、1,000ドル以下の罰金又は6ヶ月以下の禁固の他、少なくとも3ヶ月間のDUIプログラム(飲酒・薬物に関する教育とカウンセリング)の受講等が義務付けられています。4回目になると、重罪(Felony)となり、4年間の免許取消、1,000ドル以下の罰金又は群刑務所における180日以上1年以下の禁固又は、州刑務所における3年以下の禁固とかなり厳しくなります。」
現在、米国のほとんど州で、血中アルコール濃度0.08%(0.8mg/mL)以上が違反の基準となっています。また、DUIプログラムの一つとして、社会奉仕活動が義務付けられるという話をよく聞きますし、また、2回目の飲酒運転で逮捕された場合は、1回目より厳しい罰則が科されるようです。
米国は車社会です。友人や会社のお付き合い等で外食した際に飲酒した場合、その後帰宅するには、全くお酒を飲んでいない人に家まで送ってもらう、またはタクシーを呼ぶ等の手段をとることが出来ると思います。しかし、実際にはそのまま自分で運転して帰宅する方もおみえだと想像いたします。特別な理由が無い限り、そのまま無事に帰宅できる方も多いかと思いますが、蛇行運転をしていて警察に止められた、または、事故を起こしてしまい警察が来た際には、バランス感覚などの飲酒検査を受けることになりますし、更にアルコール濃度測定検査を受けることになるかと思います。そして、結果的に飲酒運転が判明した場合は、逮捕されるという事態になります。
それでは、次にDUIで前科がある場合の渡米について説明いたします。
CBP(アメリカ合衆国税関・国境警備局)のウェブサイトには次のように記載があります。
「一度の飲酒運転(DUI)の有罪判決は、アメリカ合衆国への入国を拒否される理由にはなりまん。ただし、犯罪歴は、あなたの申請が米国移民局(USCIS)によって承認されるかどうかの要因となる可能性があります。複数のDUI有罪判決または他の軽犯罪との組み合わせによるDUI有罪判決は、入国を妨げ、アメリカ合衆国への入国前に免除が必要となることがあります。」
https://help.cbp.gov/s/article/Article-402?language=en_US
ここには、米国移民局(USCIS)によって承認されるかどうかと書いてありますが、ビザ申請の場合は、米国大使館の領事によって許可されるかどうか、と読み替えることが出来るかと思います。
つまり、DUIで一度だけの前科であれば、ESTAは逮捕歴があるので利用できませんが、その他ESTAの適格性の質問に該当する事項が無いならば、渡米目的に合うビザを申請し許可が得られた場合は、入国出来るかと思料いたします。ただし、ビザ申請の際には逮捕歴については必ず申告する必要があります。
ここで、ビザ申請の際に注意すべき重要事項がありますのでお知らせいたします。例えば、DUIで逮捕された際の処分内容が罰金であれば、罰金は支払い済みでなければなりません。また、DUIプログラムへの参加が求めれていれば、それらのプログラムを全て完了させている必要があります。DUIプログラムは多岐に渡り、内容も社会奉仕活動は何日以内に何回行う、アルコール教育プログラムやミーティングには何回参加する必要がある等、大変細かく決められています。更に、実施されたかどうかもチェックされます。これらやるべきことを全て完了していなければならないかと思料いたします。
実際には、ビザ有効期限が迫ったいたり、会社都合で帰任になったり、理由は様々だと思われますが、これらのプログラムを終わらせずに帰国してしまったケースもあるかと存じます。しかし、米国側にはプログラムを完了していないという記録が残っていますので、この状態でビザを申請しても恐らく許可は得られないと思料いたします。ただし、担当の弁護士が何かしらの手続きを取っている場合はこの限りではないかもしれません。しかし、仮にビザ申請をして取得できたとしても、入国地の入国審査でひっかかり入国拒否にあう可能性があります。さらには、通常の場合、プログラムを完了していないというのは、裁判所の命令に背いていることになるかと存じますので、入国審査時に米国側でどのような処分になるかは分かりかねます。従って、プログラムを完了せず帰国した方は、ビザ申請の前に、まず、当時担当してもらった弁護士に現時点でどのような記録が米国側で残っているかを確認し、かつ、未完了のプログラム内容にどう対処するべきか等もご相談なさることをお勧めいたします。
DUIでの逮捕時の処分を完了後、ビザ申請する方で以下に該当する方は、大使館で面接を受けた後、大使館の指定医療機関でメディカルチェックを受けることが義務付けられています。これは、他者の財産、安全、健康を脅かす可能性のある行動があるかどうかを判断するために行われます。なお、受診の手配は申請者自身で行うことになっています。また、病院には逮捕歴の詳細が記載された裁判記録を持参しなければなりませんので忘れないようにして下さい。
1) 過去5年以内にアルコール関連の逮捕歴または前科が1度でもある場合。
2) 過去10年以内にアルコール関連の逮捕歴または前科が2度以上ある場合。
3) その他、アルコール問題を示唆する証拠がある場合。
指定医療機関は、こちらの大使館のウェブサイトをご参照ください。
https://jp.usembassy.gov/ja/visas-ja/immigrant-visas-ja/medical-facilities-ja/
関東地区:聖母病院(新宿区中落合)、東京メディカル・エンド・サージカル・クリニック(港区芝公園)、
関西地区:あだちまさときクリニック関西神戸(and Dr 竹村しづき)(神戸市中央区)、
沖縄:沖縄アドベンチスト・メディカル・センター(頭郡西原町)
検査結果は領事宛になります。申請者が大使館に手渡しに行くか、またはレターパックで郵送する事になりますで、医療機関の指示に従ってください。通常の場合、メディカルチェックで問題がなければ、ビザが許可となります。
本日は以上となります。
この件のビザ申請は、特に慎重にすすめていく必要がございます。サポートが必要な方、何かご不明な点等ございましたら、弊社にお問い合せ | 行政書士法人IMS (imsvisa.support)ください。
(cs)
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