IMSブログ | 日本・アメリカビザ申請代行【行政書士法人IMS】

こんにちは。行政書士法人IMSです。
日本に在留する外国人の方が、一時的に出国し再び日本に戻る場合、必ず確認すべき制度が「再入国許可」と「みなし再入国許可」です。

この２つの制度は手続きや有効期間が異なり、さらに在留資格の種類（身分系／活動系／特別永住者）によって注意点も変わります。

この記事では、出入国在留管理庁・外務省の公式情報をもとに、それぞれの制度の違いと注意点を分かりやすく解説します。

1. 再入国許可とは

法的根拠：入管法第26条第1項、入管法施行規則第17〜19条

日本に在留する外国人が再び日本に戻る場合、原則として出国前に「再入国許可」を取得する必要があります。

★特徴

• 出国前に地方出入国在留管理局で申請

• 有効期間：原則1年以内（永住者は最長5年）
  　※活動系の在留資格は在留期限まで

• 手数料：1回3,000円、数次許可6,000円

• 長期の海外滞在や帰国日未定の場合に有効

2. みなし再入国許可とは

法的根拠：入管法第26条の2、入管法施行規則第19条の2

2012年の制度改正により、一定の条件を満たせば、事前の申請なしに出国可能な「みなし再入国許可制度」が導入されました。

★ 特徴

• 入管での事前申請は不要

• 対象者：

  • 在留カード所持者（短期滞在者・在留資格取消手続中の者は除く）

  • 特別永住者も利用可能

• 有効期間：出国日から1年以内または在留期限までのいずれか早い日

• 手数料不要（無料）

• 1日でも超過すると在留資格が失効（特別永住者含む）

★ 出国時のポイント

空港などの出国審査時に**「再入国出国記録（EDカード）」にチェックを入れるだけ**で利用できます。

3. 在留資格の分類：身分系と活動系

在留資格は大きく分けて「身分系」と「活動系」の２種類に分類されます。

▶ 身分系（入管法別表第二）

• 日本人や永住者との関係に基づく資格

• 例：永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者

• 就労制限なし、長期の在留が可能

▶ 活動系（入管法別表第一）

• 日本国内で行う活動（仕事・学業など）に基づく資格

• さらに「就労資格」と「非就労資格」に分かれます。

4. 活動系の分類：就労資格と非就労資格

▶ 就労資格

• 指定された分野で働くことができる

• 例：技術・人文知識・国際業務、介護、教授、技能、特定技能など

• 指定された範囲外の仕事には資格外活動許可が必要

▶ 非就労資格

• 原則、就労不可（アルバイト等は資格外活動許可で対応）

• 例：留学、家族滞在、文化活動など

5. 特別永住者の場合の注意点

法的根拠：特別永住者に関する法律第7条第1項、入管法第26条の2

特別永住者も「みなし再入国許可制度」を利用可能ですが、以下の点にご注意ください。

★ 注意点

• 1年以内の帰国であれば、みなし再入国で対応可能

• 出国時にEDカードで「みなし再入国許可を希望する」にチェック

• 1年を超える不在で資格失効

• 長期滞在予定の場合は通常の再入国許可（最長2年）を申請

6. 在留資格別：再入国時の注意点まとめ

7. まとめ｜どちらの制度を使うべき？

特に永住者や活動系資格（就労・留学等）の方は、出国前に現在の在留状況と将来の計画をしっかり確認しましょう。

参考リンク

• 出入国在留管理庁｜再入国許可

• 出入国在留管理庁｜みなし再入国許可制度

• 特別永住者に関する法律（e-Gov法令）

一時帰国や長期出国の前には、ぜひ再入国制度の確認を！

(Y.N)