IMSブログ | 日本・アメリカビザ申請代行【行政書士法人IMS】

こんにちは。

本日は、日本人と離婚したら外国人配偶者のビザはどうなる?　配偶者ビザ、日本人の配偶者等の在留資格のまま滞在しても大丈夫?
なのか解説していきたいと思います。

今回は、先日お問い合わせをいただいた日本在住の中国人女性の事例に沿ってご説明します。

こちらの方は、日本に10年以上滞在しており、永住申請をしたいとのことでした。
しかし、いろいろ状況を聞いている中で、ある問題点が出てきました。

それは、現在「日本人の配偶者等」ビザを持って滞在しているようですが、すでに2年前に日本人と離婚したいたそうです。
つまり問題ははっきりしています。

「日本人の配偶者等」ビザというのは、日本人との婚姻状態が続いており、かつ原則夫婦が同居しながら生活を送っていることが必要ですので、
すでに離婚状態ですと「日本人の配偶者等」在留資格に該当性がなくなり、このまま滞在することは適法ではありません。

また、日本人と離婚してからは、離婚の日から14日以内に入管に「配偶者に関する届出」をしなければならず、
継続して6ヵ月以上日本人の配偶者としての活動をしないと在留資格取消の対象になります。

この方は、離婚して2年経っていますので、そもそも在留状況に問題があるため、永住申請をすることが出来ません。
また、持っている「日本人の配偶者等」ビザが取り消されている可能性が生じますので、そうなりますと不法滞在の状態である可能性も考えられます。

それでは、「日本人の配偶者等」ビザを持っていた方が日本人と離婚した場合、ビザの問題はどうしたらよいでしょうか?

考えられるものとしては次のパターンとなります。

まず、1番目、他の日本人と再婚して、在留期限の3ヵ月前になったら更新申請を行う。

次に2番目ですが他のビザへ変更申請を行うことになります。

（1）については、稀なケースかも知れませんが、不可能ではありませんので、日本人と再婚した場合は引き続き滞在が可能ですが、
今後、在留期間の更新の際は、変更申請の時のように審査が厳しくなります。

「日本人の配偶者等」ビザは、昔から偽装婚等に悪用されるケースが多いため、審査が厳しく行われる傾向にあります。
その他にも身分系の在留資格ですと永住者との再婚で永住者の配偶者への変更も考えられます。

いずれにしても婚姻の実態がある等在留状況に問題がなければ、不許可になることはないかと思います。

次に、（2）について、他のどのビザに変更するかは、本人の状況次第となりますが、①定住者ビザや②就労ビザ、③留学ビザ等への変更申請が考えられます。
まず、①定住者ビザへの変更についてですが、こちらは、離婚前の婚姻期間や親権を持つ日本国籍の子供の有無等の状況によります。
定住者ビザの申請が可能な場合があります。
ただ、このような状況での定住者ビザ申請は、人道的観点の配慮から法務大臣が特別に許可することになりますので、審査が厳しくハードルが高いと言えます。

次に②就労ビザへの変更についてですが、もし、離婚前から会社に勤めている場合は、勤め先の会社との交渉が必要になるかと思いますが、就労ビザの申請が可能です。
しかし、一般的な就労ビザですと基本的に大学卒以上の学歴や、「専門士」の称号が付与される日本の専門学校を卒業していることが求められますので、要件には注意が必要です。

さらに、単純労務に従事している場合は、「特定技能」ビザへの変更申請が可能ですが、日本語能力と技能試験等の要件があります。
そして③留学ビザへの変更についてですが、大学等に通っていたり、すでに入学が決まっていれば、留学ビザへの変更申請が可能です。
こちらについては、通われる学校と相談しながら、申請を行う必要があります。

以上のように、日本のビザ（在留資格）は活動内容によってビザの種類が異なっており、
またビザの種類によりますが、許可されたビザの定められた活動を一定期間行わないと取消対象になり、不法滞在となります。

日本での活動内容や滞在目的が変わった場合は、それに応じた適切なビザ（在留資格）に適法に変更されるか、
日本に滞在する必要がなくなった場合は帰国する必要があります。

日本のビザでお困りの方がいらっしゃいましたら、是非弊社までお気軽にお問い合わせください。

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