外国人の受け入れ促進策

 

シニアマネージャーの川口です。

 

8月11日の日本経済新聞の朝刊に、

日本政府の外国人の受け入れ促進に向けた、

政策についての記事がありました。

 

まだまだ検討事項は多くある模様ですが、

主な促進策としては、

(1) 外国人労働者の相続税の減免

(2) 外国人を受け入れる病院の整備

(書類の英訳、医療通訳、急患対応など)

(3) 外国人による家事代行の解禁

(国家戦略特区に限定)

(4) 永住権の取得要件の緩和

(5) 介護福祉士有資格者の在留許可

(6) 建設業の就労者の受け入れ拡大

(7) 投資・起業の行政手続きの削減・簡素化

といった内容が挙げられています。

 

こういった記事を目にする時や、私が日々外国人の

御客様や留学生の方々と接している中で、

最も感じることを挙げるとすれば、とにかく

「日本社会の都合やメリット」という視点だけが

過度に先行し、政策や法整備が進まないことを願います。

 

人口減や少子高齢化といった、今後もおそらく

永続的と言える日本の社会問題があり、必然的に

外国人労働者に頼らざるをえない時代、と言えます。

 

労働力人口の減少 → 今後は外国人労働者で補完

→ 特に労働力が不足する分野を補完、ほか優秀な人材を優遇

→ 在留資格ほか法整備 → 諸外国と比べて見劣りしない環境整備、

という流れ(私個人のかなり大雑把な表現ではあります)は、

決して誤りではありませんが、最終的には日本社会の

都合だけではなく、当事者である外国人の方々の意見に

どれだけ耳を傾け、吸い上げられるかが重要だと思います。

 

私は有識者でも何でもなく、関連業務の一部の中の

実務家の一人にすぎませんが、少なくとも外国人の方々が

「単なる労働力」と見なされてしまったり、

「全ては日本社会のため」といった視点が

先行しすぎてしまわないか、危惧しています。

 

今回の新聞記事を読み、私のある御客様が

最近おっしゃっていたお言葉を、ふと思い出しました。

「私は御社を知る前に、『高度専門職』(高度人材)の

ビザについて自分で一生懸命調べて、申請しました。

実際に取得してみてからわかったことも多く、

結果的には私にとって、メリットがほとんどありませんでした。

もし申請の前に御社を知り、インターネット上の

検索だけでは知りえないような情報を含めて

御社から入手していれば、私は申請しなかったと思います。」

 

2012年より開始された高度専門職(高度人材)の制度は、

一部改正を経ながら、2015年末時点で取得者は4,300人を超え、

2013年末と比較して約5倍となったそうです。

 

数字だけを見れば当制度が徐々に認知され、

浸透しているようですが、実際に取得した方々が

どれだけメリットを感じ、使い勝手が良い制度であるかは

未知数とも言え、私の御客様のご意見が全てでは勿論ないものの、

まだまだ課題が山積しているように見受けられます。

 

当然ながら、完全無欠の法律や制度は存在せず、

在留資格や在日外国人に関連する制度については、

最終的に「定着」を促すことが目的だとは思います。

 

ただし日本社会の都合だけではなく、私のような実務家を含む

日本人が気づかないような、外国人の方々の意見が

今後最大限、諸制度に反映されていくことを願います。

 

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