国家戦略特区における就労資格取得の要件緩和

行政書士の山口です。

既にご存知の方もいらっしゃるかと存じますが、先日の新聞に、通訳や調理師らサービス業に携わる外国人が国家戦略特区で働きやすくするよう、内閣府が就労資格取得の要件を緩和する方針であると掲載されていました。

通常、就労資格は、単純労働とみなされる職種では認められませんが、専門性のある職種の場合、職種によって大学卒または10年以上の実務経験を必要とするなど、取得のための要件を満たす必要があります。例えば、通訳は大学卒業以上か3年の実務経験、調理師であれば10年以上の実務経験を有することが必要です。

内閣府は、急増する訪日外国人に対応する人材として、専門知識を持っているが、通常の要件を満たさない外国人に就労資格を取得しやすくし、特区での活用を検討しています。

新聞記事によると、対象となる職種は、通訳、調理師、ソムリエ、服飾デザイナーなどを想定しており、資格試験合格や国際的な競技会での受賞歴によって、実務経験などの要件を緩和する方針のようです。また、各国家戦略特区が、地域の実情に合わせて、それぞれ受け入れる職種を決められるようにするとのことです。

最近、本ブログでもご紹介していますが、永住申請の年数要件の緩和など、政府は、高度な知識や技術を持つ外国人を高度人材として積極的に受け入れる方針をとっていますが、高度人材としての認定は受けないまでも、専門的な知識や技術を持つ外国人人材を確保し、訪日客の増加に対処していく方針のようです

ただし、ご注意いただきたいのは、あくまでも専門性を有する職種に関する緩和であり、従来どおり単純労働とみなされる職種にまで門戸を広げた、とは言えないことです。またあくまでも国家戦略特区内での活用となり、全体的な要件の緩和とは言えません。

今後も、訪日客の増加に伴い、就労資格取得の要件を緩和する動きが出てくる可能性はあるかと思います。一つ一つの動きに注目していきたいと思います。

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