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2022.05.23留学ビザ
【Youtubeアップしました】留学生30万人計画は、文科省の数合わせゲーム??
「消えた留学生」事件がトラウマの文科省のアリバイづくりという気になる記事がありました。
日刊ゲンダイの記事を引用して考えてみます。
水際対策緩和から約1カ月が経過した4月6日、
文部科学省は全国の大学の学長、専門学校の校長に宛てて、次のような通知を出しました。
内容は「外国人留学生の適切な受入れ及び在籍管理の徹底等について」となり、通知の冒頭では、こう記されていました。
〈令和元年には、一部の大学等において不適切な入学者選考や不十分な在籍管理等により
大量の所在不明者等の発生を招いた事案を踏まえ、
「外国人留学生の在籍管理の徹底に関する新たな対応方針」を策定し、
在籍管理の徹底について政府・大学等が一体となって対策に取り組んでおります〉
ここでいう「事案」とは、
東京福祉大学で1600人以上の留学生が所在不明となった「消えた留学生」事件のことです。
同大は正規の学部生とは別に、「研究生」や「日本語別科生」として4000人以上もの留学生を受け入れていました。
そんな非正規の留学生が大量に失踪してしまった一件です。
文科省にとって、これはよほどトラウマになっているのでしょう。
通知でも〈大学に設置される留学生向けの別科や、
研究生や聴講生等の、いわゆる「非正規生」については、学生数の確保という観点のみで
無秩序な規模の受入れを行わないように〉と強調しています。
対策緩和によって、留学生を優先的に入国させる措置が続けられており、
その対象にはベトナムなどアジア新興国から出稼ぎ目的で来日する留学生も多く含まれますが、
彼らのような偽装留学生の受け入れをもくろむ学校に対し、文科省はクギを刺そうとしている格好だと思います。
一方、学部に入学する留学生に関しても
〈日本語等の必要な能力の基準(日本語で授業を行う場合、日本語能力試験N2レベル相当以上が目安)を明確化し、
適正な水準を維持することが重要〉としています。
文科省は、留学生が大学などの授業を理解するには最低「N2」の語学力が必要と考えているのだと思います。
ただし、最近の大学では留学生に英語で授業を提供している学校もあるのが現状で、
留学生が語学力を問われず入学できる大学や専門学校は多く存在し、
少子化の影響で日本人学生が集まらない「Fランク校」が、留学生で経営維持を図っているのが現状です。
背に腹は代えられない状況だと思います。
文科省が本気で偽装留学生問題を解決したいなら、「重要」といった言葉でお茶を濁さず、
「N2の語学力がない留学生は入学させてはならない」との規定を設ければよく、
事実、外国人が海外から直接、大学や専門学校に留学しようとした場合、
「N2」がなければビザは原則発給されないのです。
しかし、文科省は、何かしら原因があるのか、本腰をいれて対策を講じようとはしていません。
「N2」を課せば進学できる留学生は激減し、
「Fランク校」の閉鎖が続出してしまい、留学生全体の数も大幅に減るに違いありません。
「留学生30万人計画」の推進役を担ってきた文科省としてのメンツが保てなくなり、
第2の「消えた留学生」事件はいつ起きるか分からず、そのとき責任を問われないよう、
文科省は今回の通知で、防衛策の“アリバイづくり”をしていると、思われても仕方ないと思います。
この留学生30万人計画は、ただの数合わせで、
文科省として何をそんなに拘りたいのか、悪を悪と言えない、行政の在り方に疑念しか残りません。
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